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てんかん発作時の対処法について
前回に続いて、【てんかん発作時の対処法】についてです!
1. 焦点意識保持発作
<対処方法>
患者は発作のすべてを自覚しているので、意識がくもる発作に移行しなければ特別な対処は必要ありません。
翌日に主治医へ連絡して予定の外来日を早めるか相談をして下さい。
2. 焦点意識現存発作
<対処方法>
危険な場所でなければ、とくに行動を制限しなくてもよいです。
目撃者は呼びかけをして、本人の反応を確かめます。
顔・首・手足・体幹の硬直の有無、開眼・閉眼、目の動き、自動症(まさぐり、口ならしなど)があるか、も確認して下さい。
くもっていた意識が戻ってきて人・場所・時間が分かるようになり、発作があったことを自覚し完全に普段通りになるまで迄にどのくらい時間がかかるか、暫く様子をみます。
特別な働きかけの必要はありません。
- 1日で同様の発作を繰り返す
- 通常より持続時間が長い
- 全身けいれん発作に移行する
上記いずれかの場合は速やかに医療機関を受診する必要があります。
3. 全般非運動発作(欠神発作など)
<対処方法>
意識が突然失われ、数十秒後に突然回復します。脱力し倒れそうになることがありますが、外傷に結びつくことがなく、通常の発作状況と同じく頻発しなければ特別な処置の必要はありません。
4. ミオクロニー
<対処方法>
関節運動を伴う素早く殆どは単発性の関節運動です。様子観察となります。
全身けいれんの前兆としてミオクロニーが頻発することもあり、頻度が多ければ服薬調整などを主治医に報告しましょう。
5. 全般運動発作(全般強直間代発作、その他の強直寛大発作、など)
<対処方法>
ゆっくり床に寝かせます。
周囲に危険な物があれば遠ざけます。顔を真横に向かせ、下顎を持ち上げ、唾液を拭き取ります。
口の中には、物を入れないでください。
けいれんが強いときには、頭を床に打ちつけないように保護します。
発作が止まり、呼吸が回復し動き始めたら、様子を見守ります。
入眠する時は衣類をゆるめ、汗をふきます。
このほかにいろいろな発作がありますが、ケガをさせないように見守り、危険がなければ行動制限をすることなく、発作の模様を十分観察することが何よりも大切です。
発作後に無理に動きを止めようとすると、かえって運動暴発を招くことがあります。
そっとしておくことが肝心です。
はじめて全身けいれん発作になったり、続いて2回目が起こる時は速やかに医療機関を受診する必要があります。
次回は、【てんかんと運転】についてお話させていただきます。
てんかんについてご相談をご希望の方は、小禄セントラルクリニックまでへ、お気軽にご連絡ください。