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さまざまな「しびれ」と「受診のサイン」|しびれ診療①
1. しびれの原因となる疾患・病態
しびれは、感覚の経路 (感覚受容器から末梢神経、脊髄、大脳へ至る感覚の伝導路)のいずれかに障害がおきると出現します。
また、代謝や血液供給に何らかの問題があるときにも発生します。
イメージがしやすい具体的な原因として次のようなものがあります。
●神経圧迫:
神経が圧迫されることです。例えば、腰の椎間板ヘルニアや頸椎の問題などで神経が圧迫されると、手や足がしびれたり痺れたりすることがあります。
●神経障害:
病態が神経への障害であることです。糖尿病や多発性硬化症などの疾患は、神経にダメージを与えることがあり、それによって痺れが生じることがあります。
●血行障害:
血液が正常に体の一部に届かない場合、その部位がしびれたりすることがあります。例えば、血栓塞栓症や動脈硬化がこれに該当します。
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怪我をしたとき、神経や血管が損傷されることがあり、それによって痺れが生じます。
2. 受診すべき場合
大まかな表現となりますが、以下の状況で病院やクリニックを受診すべきです。
突然発症し持続する場合
痺れが一時的でなく、半日以上続き悪化する場合、医師の診察が望ましいです。
特に、長時間続く場合は、神経や血管の問題があるかもしれません。
突発的に身体の片側に発症し運動麻痺も合併する場合は脳卒中の疑いがありますので、一刻も早く救急病院を受診する必要があります。
明らかなしびれが慢性的に持続し一般的な診療で解決しない場合; 神経内科専門医による診察が望ましいです。
小禄セントラルクリニックでは筋電計を用いた各種検査が可能です。
しびれの程度が強い場合
しびれが日常生活を阻害する程に非常に強く、異常感覚が戻らない場合も医療機関を受診しましょう。
急に生じている場合は急性期病院や総合病院での検査実施が望まれます。
他の症状と組み合わさった場合
痺れだけでなく、めまい、吐き気、言語障害、または筋肉の弱さなどの他の異常が見られる場合、総合病院・救急病院での検査や神経内科専門医による診察が望ましいです。
以前に同じような痺れがあった場合でも、原因を特定するために受診が望まれます。痺れは他の疾患の初期症状であることがあるためです。
まとめ
しびれは身体の異常を示す重要なサインの一つです。
原因は多岐にわたります。突発的に発症し持続する、強い痺れが持続する、併存する神経症状がある、過去に同様の痺れがあり繰り返す、これら場合は医療機関を受診しましょう。
次回以降、「しびれ」への理解を少しずつ深められるように少しずつ踏み込んだ解説を致します。
皆様の理解の一助となれば幸いです。