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いろいろな疾患とボトックス|ボツリヌス療法を知ろう(2) 眼瞼痙攣 痙性斜頸 片側顔面けいれん
ボツリヌス療法が、手足の突っ張り(脳卒中などの後遺症)に有効で生活の質を改善させられることは先日のブログでお話した通りです。
ボツリヌス療法の他の疾患への応用についてもお話をします。
『眼瞼けいれん』にも有用なボトックス注射
『眼瞼けいれん』にもボツリヌス療法は有用です。
眼を縁どるように上下の瞼(まぶた)にある眼輪筋という筋肉が、不随意に(自分の意思とは関係なく)けいれんする状態です。
多くは原因不明である疾患です。
まばたきが増え羞明感が強くなることから始まり、進行すると瞼が開かず視力を使えなくなる事もあります。
ボツリヌヌス療法は眼輪筋に施注することで眼瞼けいれんを抑え、日常生活や仕事に取り組める様にサポートしたり、進行の抑制にも有効です。
『痙性斜頸』にも有用なボツリヌス療法
『痙性斜頸』にもボツリヌス療法は有用です。
●痙性斜頸とは?
ヒトの重たい頭を常に絶妙に支えている首まわりには、多種多様な筋肉が存在します。
この筋肉が自分の意思に関係なく収縮・けいれんしてしまい、不随意に首がよじれたり曲がったりした状態が痙性斜頸です。
こちらも生活全般に大きく影響してしまいますが、ボツリヌス療法で治療効果を実感して頂けます。
『片側顔面けいれん』にも有用なボツリヌス療法
『片側顔面けいれん』にもボツリヌス療法は有用です。
●片側顔面けいれんとは?
顔面筋が不随意に(自分の意思とは関係なく)けいれんする状態です。顔面神経が障害されることが原因です。
(顔面筋:ヒトの表情が豊かであることから自然と分かるように、顔面には小さな筋肉が多く存在しその動きが細やかな表情を生み出します。)
この顔面筋が自分の意図しない方向に勝手に動いてしまうと社会生活で大変困ってしまうことは想像に難くないでしょう。
片側顔面けいれんは、基本は片側ですが稀に両側の事もあります。
片方の目の周りの軽いピクピクしたけいれんからはじまり、同側の額部、頬部、口部へと広がってしまいます。
程度が強く持続時間が長くなれば、顔が歪んだ状態が続きます。
●片側顔面けいれん治療について
内服薬では効果が乏しいことが多く、神経ブロック療法や手術慮法では不可逆的で侵襲も大きいと感じる方は多いでしょう。
ボツリヌス療法は可逆的で安心感があり、細やかに各種顔面筋に施注が出来るので細やかさが大切な表情(顔面筋の随意的な動き)への治療には適することが多いです。
『片頭痛』予防にもボツリヌス療法
片頭痛予防としてボツリヌス療法が有効な患者様もおります。
しかしながら、現在は保険適応外です。
(片頭痛については、他の有効性の高い治療法がある現在、片頭痛予防としてボツリヌス療法を選択することはほとんどないでしょう。)
小禄セントラルクリニックではボトックス施注可能医師がボツリヌス療法に対応しております。
気になる症状をのある方は、お気軽にご相談ください。受診をお待ちしております。